2022.10.30
コルウのビスポークジャケット 〜 仮縫い 〜

ビスポークと言えばの工程、仮縫いです。
裁断した生地を仮に組み立てた”仮縫い体”を試着し、フィッティングをします。
余分なゆとりはピンでつまみ、ゆとりを足すときは縫い目を解いて調整します。

ご覧の通り、エリも箱ポケットもボタンも麻芯で作った飾りになります。
縫製もしつけ糸と言われる、切れやすく外しやすい糸で縫っています。
※仮縫い体の表面に見える白い糸のことです。

こちらは左の肩のたすきじわを解消しているシーン。
ゆとり量によるしわなのか?体型によるしわなのか?
正しく見極め、適切に処理する。
技術者の腕の見せ所です。

肩幅の調整中。
肩線から上腕にかけてのラインが大きく変わります。
どんなシルエットに落ち着かせるか、
お客様との会話の中から理想に近づけていきます。

肩線、首元の添い方を見るために、エリを外します。
この辺りの微調整はスミズーラでは対応出来ないところ。

前肩部分のゆとり量を確認するため、袖も外します。
しつけ糸で軽く縫っているので簡単に外せますが、
ミシン縫いではこうは出来ません。

アームホールの底が適切な位置になっているかチェック。
高すぎると脇の下が当たりますし、
低すぎても腕をあげにくい服になってしまいます。

仮縫い終了!
修正箇所を型紙に落とし込み、より精度の高い型紙が出来上がります。
仮縫い体は全てバラして生地の状態に戻し、
修正を加えた型紙をもとに本裁断し、本縫いの工程へ入っていきます。
仕上がり前に最終チェックをするので、
次回は中縫い!